映画ネタ

先週末、遊びにきた(というか飲みにきた)妹と映画の話をするうち、そういえば、しばらく映画を見ていない、ということで、珍しく一緒に映画に行くことにした。選んだ映画は「ファッション教えてくれること。ファッション誌ヴォーグの編集長、アナ・ウインターと編集部の人々が、ファッション誌では季節の変わり目の「ニューイヤー」版となる9月号を完成させるまでのドキュメンタリー映画。アナは企画や写真の採用、不採用に絶対的な決定権を持っており、不採用に理由はいらない。こういうのって、うらやまし~。だって、凡人が誰かを指導するには、「○○はしないでください、なぜならば・・」とかいうふうに、絶対理由がいるものだから。しかし、ぜんぜん気づかなかったけど、映画のあと妹から、「おねーさん、アナが言ってることに激しくうなづいてたよー、やだねー」だって。

アナ・ウインター&ヴォーグに興味があるのは、私が購読している雑誌「Precious」に、今週のアナ・ウインターのファッション、みたく登場するのと、ヴォーグのオーナー会社は商標について非常に敏感で、「Vogue」の商標を取り込んだ他人の商標登録を許さないという点で徹底しているとみられ、異議申立て等の事例が多いからである。

その前に見たのは、「意思の勝利」という長らくお蔵入りだったナチスの党大会の記録映画。大学時代に戦間期のドイツの社会状況に興味があったので、その時代の記録映画は全部見ていた。この映画とベルリンオリンピックの記録映画「民族の祭典」を撮ったレニ・リーフェンシュタールは、戦後、ナチスの協力者として批判されたが、自伝を読む限り、女性キャリアの大先輩としてはすごい人だと思う。この「意思の勝利」も、合間に少年兵が無邪気に陽気に朝の準備や運動をする様が描かれるなど、記録映画として全体的な構成はよくできている。

社会不安が高まっている状況で独裁者に追随してしまう心理状況については、「自由からの逃走」「孤独な群衆」など、学生時代に関連書はほとんど読んだが、当時はそのような状況が日本に再来する可能性は考えなかった。今回、この記録映画を見て改めて、ヒットラーの演説に酔う聴衆に現代的不安を覚えた。ヒットラーは確かに演説がうまい。低い声から穏やかに語り初めて、徐々に声を高め、最後は身振りを交えて激昂した調子までもっていき群衆を酔わせる。しかし話している内容は具体的な政策などではなく民族意識、愛国心を高揚させる以外の何ものでもない。日本の政治家は演説がヘタでよい、それでよい、と思う。

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