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ソウルの国際会議(AIPPI)

1020日(土)

仁川国際空港から会議場のあるCoexまで1時間半くらいかかって、ホテル、Park Hyattに到着。エアポートリムジンに乗ったのに、ホテルまで行ってくれず、近くのリムジンバス乗り場で降ろされたのはちょっとびっくり。ここからはタクシーで行け、という。ホテルは小規模で落ち着いた雰囲気。サービスもよい。日本語が話せるスタッフもいる。廊下にはモダンな書のアート、部屋は全面ガラス張りで、片道6車線の日本では考えられない広い道路の交差点とCoex全体を見下ろせる。

その晩は、かねて親しい韓国の法律特許事務所の商標部ヘッドのK弁理士、Y弁護士と会食。その中で、偶然、日韓親善に資する話になった。「キムチ納豆」(Kimchi-Natto)。納豆にキムチを混ぜると最強の健康食になるということで話題に上ったのだが、図らずも、このK-Nコンビは、KoreaKNipponNK-Nでもあり、またまた偶然ながら、K先生たちの事務所の頭文字のKと弊所の頭文字のNとも一致!ということで、K-Nで盛り上がったというわけです。英語と日本語が両方堪能で超エリートのY弁護士、英語ではこういう話はできないですね、と言われる。

Y弁護士は日本の週刊誌ネタまでご存じなのはびっくり。ある言語を習得するということは、その文化的な背景までそっくりウォッチする、という姿勢はすごいと思う。方や、自分の国の判例を追っかけるので満足しているようではダメだ、と反省させられる。K先生は日本語が完璧と思われるが、日本人が飲食店で店員にいろいろと指示している言葉は聞き取れないことがあるという。韓国では、焼肉店でもいろいろと細かく指示しているように聞こえるが、K先生、外国語の場合、こういう店への細かい指示が一番むずかしいのではないかという。それはそう思う。あまり言葉が通じなければメニューどおりのものしかゲットできないが、できればこそ、いろいろと注文ができるというもの。

私はハングルの音がやっと読める程度だが、先生たちのように、これからでも、記憶力が完全に減退する前に、集中してやってみようと思う。

 

1021日(日)

本日は一日観光。快晴に恵まれた。ソウルの平均気温は東京よりも5度低いので寒いと思っていたが、上着は不要で、ノースリーブの人もいた。

バスでの団体ツアーはあまり好きではないが、会議登録料に同行者一人分のツアー料金が含まれているということで、連れと一緒に参加。

ナムサンゴル韓屋マウル(伝統的な邸宅を移築した公園)⇒Nソウルタワー⇒徳寿宮(トッスグン)⇒南大門市場 と回った。

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以前にソウルに来た時に案内してもらっていたので、今回初めてだったのは最初の公園だけだったが、英語のガイドさんの説明が楽しめた。

南大門市場では、文化遺産の南大門が放火により焼失してしまったが再建中とのこと。市場を歩いていると、何もしゃべっていなくても、やはり日本人とわかるのか、「ニセモノあるよ」(ニセモノの山なのは驚きである)とか「ノリが呼んでるよ」(定番の韓国海苔)とか、日本語で話しかけてくる。

ツアーで一緒だったインドネシア人の女性が、私の靴を見て、「ステキな靴ですね」と日本語で話しかけてきた。日本が大好きで、日本語も少しできるという。日本のものは何でも大好き、ものだけでなく歌も好き、と言って「千の風になって」「見上げてごらん夜空の星を」を口ずさんでくれる。日本の世界的な地位低下が著しい中、このように言っていただけるのは涙が出るほどうれしい気がする。以前は国際会議に出ていても日本人であることを誇らしく思えたものだが、今はなんだか隠したくなるようなご時世。どうしてこういうことになってしまったのか。

1021日(月)

昨日と打って変わっての大雨の中、今回の出張のメインの目的である、AIPPIコミティーミーティングへ向かう。様々な国から初対面の人同士がほとんどという中、進行役のスイス人弁護士が手際よく進め、時間通りに1時間半で終了。

一つのトピックとして、オーストラリアが法制化したタバコのプレーンパッケージング(タバコの包装には需要者が誘うようなロゴ商標や図形商標を使えない)があるが、日本ではまず法制化されることはないと思われる。またタバコについては関心がないとか、タバコ会社のクライアントはいない、ということで全体で盛り上がれる議論ではない。

IP Consultant vs. Levis事件の図形商標の使用については、欧州アトーニーが盛り上がっていた。

日本からの私の関心は、マドプロの基礎要件の緩和について。日本語、中国語、韓国語のように、欧米とは異なり欧文字以外の文字を使用する国では、自国語と欧文字を併記した国内登録を持っている場合に、国際出願する際には、外国では使用しない、例えば片仮名を併記した登録をもって、国際出願では欧文字部分だけを指定できればユーザーフレンドリーである。基礎登録と国際出願とは商標が完全同一でなければならないが、これを緩和することによって、国際出願用の基礎登録を登録し直す必要がなくなる。

夕方は韓国の大手の特許法律事務所のレセプションに行き、そのあと、創立50周年の特許法律事務所のハンガンのクルーズ・レセプションへ。夜景が美しかったが、クルーズの船上はとても寒かった。レセプションは船内で、女子十二楽妨を思わせる美人グループが伝統楽器で楽しませてくれた。今、大流行しているハンガンスタイルも披露。

その後、初日のK先生の事務所のレセプションの最後に顔を出して先日のお礼申し上げ、あとは日本人が集合しているという他の事務所のホテル最上階のレセプションへ。外国でしか合わない日本の弁理士の方々もけっこういるので、これもまたおもしろい情報交換の機会になる。

これは、今回おいしいと思った、あまり甘くないマッコリ。

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